ソリチュード・アワー

Solitude is the fusion of vacuum and liberation.

– Katie

“How Deep is Your Love”
– PJ Morton

 

ソリチュード(solitude)とは、孤独という意味である。けれど同じ孤独でも寂しい気持ちを表すロンリネス(loneliness)や絶縁・孤立を表すアイソレーション(isolation)とは違い、独りでいることを楽しみ、その時間や空間を「自由」と捉えるものである。

イギリスで先だって子供からシニアまで広い世代の実に900万人もの国民が孤独を感じ、それによって人生が辛くなったと思っているという統計が発表されたが、これを受け救済策として「孤独担当相」というポストが誕生したという。

確かに誰かが傍にいてくれることは幸せで、大勢の人と溶け合う日々は明るい。人はひとりでは生きて行かれぬ。これも真実だ。しかしながら、独りの時間がより人生を豊かにしてくれることにも肯定的でありたい。私の「ソリチュード愛好家組合」は後者をコンセプトとし、条件やシチュエーションに関係なくひとときの孤独時間を心地良く過ごすティップを提案していこうと考えている。

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良い音楽を聴き、本を読み、絵を描き、学び、考え、味わい、眠る。ほんのひととき独りになることは心身のリラックスの他集中力やイマジネーションを高め、マインドをリセットし、内なる己と向き合い、あるいはそういったもの全てを解き放って無になるなどインナーセルフを整える効果を持つものであり、心理学のスペシャリストも推奨している(参考:Psychology Today(英語))。

最も重要と考えるのは、ソリチュードは外界からの隔絶とそこから生まれる精神の解放という対局的な要素が溶け合ってひとつの意味を成しているという点である。普段関わっている「人」という環境から己を切り離すとともにそこから無限に広がるひとりだけの世界へ飛び出すことができると、誰もが一度は実感したことがあるだろう。

周囲の音やアトモスフィアを遮断しひとりきりになった時にほっとするのは、隔絶と解放が同時に働いている証。これが愛すべき孤独時間、ソリチュード・アワーである。

My goal in life was to pursue the good life.

– Oleg Cassini

John F. Kennedyの妻、Jacqueline Kennedy のデザイナーを務めたOleg Cassini の言葉。生きる目的は、人生を良いものにすること。私を含めこの世の全ての人が持つ願いだろう。

何もすることのない朝、休みの午後、一日の終わりにしばし家族から離れてひとりの空間を楽しもう。辛かった一日を洗い流し清々しい朝を迎えるため、またたった一度の人生を充実した美しいものにするために、ソリチュード・アワー は必ずや役に立ってくれるはずである。

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