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恋のまち札幌のクリスマス2017
Merry Christmas, friends, family and lovers! “Wonderful Christmastime” by Paul McCartney 今年も恒例の札幌「ミュンヘンクリスマス市」に行ってきた。ちなみに札幌市とドイツのミュンヘンは姉妹都市である。 12月23日、天皇陛下のお誕生日である昨日は土曜日の祝日とあってか北の大都市・札幌も交通が緩やかだったが、街には既にクリスマスが待ち遠しい恋人たちや家族連れ、仲良しグループで溢れていた。 雪も厳しい寒さも小休止で気温も2℃と過ごしやすく、2時間ほど歩くにはちょうど良い陽気となった。いつもならファーのたっぷりついたフードのベネトンのスノージャケットを着て行くところが今年は必要がなくて助かった。このフードをかぶると頭部が巨大になり1時間歩くとだいたい20人くらいに笑われるからである。 本場ドイツのホリデイマーケットには到底適いっこないが、ドイツやロシア、ポーランドの工芸品やグルメを集めたあったかい札幌のクリスマス市はかわいらしく活気があって、とても楽しい。私は今年で5回目、これを逃しては年を越せない。 どのブースも小さいが、ところ狭しと飾られたオーナメントや雑貨に会話も弾む。ちょっと高価な雑貨を前に男の子が「もっと稼ぎがよければなあ」というと女の子が「私、別にこんなの欲しくないよ、こっちの方がいいな」と言って小さな木彫りのサンタクロースを手に取っている光景に心が温まる。つい「この二人はdestinyだ」と勝手に思ってしまう。 今年のクリスマスツリーはとてもよかった。クラッシックで温かで。奥に立つテレビ塔との相性もそう悪くはないし、周囲の人たちは皆スマートフォンやiPad を向けて何度も何度もシャッターを切っていた。 ミュンヘンクリスマス市の常連のこの店を見つけると、ああ今年もクリスマス市に来たなと華やいだ気持ちになる。置いてあるものが少し高いけどね。 光はイエス・キリストの誕生を象徴する大切な存在。人並みから外れて立ち止まりしばらく見つめているだけで神聖なクリスマスの空気が身体の中に注ぎ込まれるようだ。 毎年大人気のローステッドアーモンド・ショップ。前を通るとシナモンの良い香りに引き寄せられる。温かいグリューワインを飲みながら店の様子をうかがっていると、1000円札がカウンターを飛び交っていた。元気な札幌、豊かな日本に胸が躍る。 アーモンドショップの2大スターはムービースターのようにかっこいい。にこりともせずひたすら仕事にかかっているから余計にかっこいい。King of Christmas Market・サンタクロースも素敵、でも私は断然こちらである。 我が家は毎年このマトリョーシカのお店でオーナメントをひとつずつ買っている。ここも人気のブースで、このほか約300年前に誕生したと言われているロシアの伝統漆塗り「ホフロマ/Khokhloma)の漆器や、ロモノーソフ(現在はインペリアル・ポーセレン)と並んで知られるグジェリの食器なども見かけた。 マトリョーシカは何とかわいい工芸品だろう。これもいつも思うのであるが、若い恋人たちが楽しそうに工芸品を選ぶ姿はいいものだ。二人のクリスマスの思い出の品にもなるし、「ロシアってすごいねえ」という一瞬(どこらへんが?)と尋ねたくもなっちゃうが、とにかくイカした日本、素敵な外国を知る機会をこんなふうに身近に得られるのは幸せなことだと思うのだ。一度きりの人生だもの、たくさんのことを知りたいじゃないの。 今年この店で選んだオーナメントはこれ。我が家のオーナメントは150を超えたが、よく見てみると青いものがひとつしかなかった。清楚でかわいい仲間が増えて大満足。 恋する二人の記念撮影スポットNo.1はここだろう。クリスマスとヴァレンタインズ・デイが一度にやってきたようなロマンティックなツリー。あとからあとから若いカップルがやってきてはスマートフォンに向かって頬を寄せて、愛らしかった。 一昨日LEDを軽く批判してしまったばかりであるが、ドリームランドな散歩道は無数のLED電球で照らされ、その中を歩く笑顔がどれもとても美しかった。 人生甘いばかりではないけれど、こういう日があるから涙の味に唇をきゅっと結んでしまう日も乗り越え、忘れられる。 札幌も素敵ないい町だ。夫共々我が町旭川が一番だと思っているが、ずっと大都市で生きてきた私たちにとって札幌は肌に馴染む。ちょっとワシントンに似ているかな。ニートで洗練されていて、けれど歴史と文化が街中に漂っている。 スノーホワイトのきらめきに彩られた恋のまち・札幌。気持ちが華やぐ。 さて今年のミュンヘンクリスマス市は今日24日が最終日。 午後9時まで。近郊にお住まいでしたら急いでお支度して。まだ間に合う。 Click Here→ ミュンヘンクリスマス市 in Sapporoオフィシャルサイト
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クリスマス準備ただいまNo.6
“Jingle Bell Rock” by Hall & Oates 私の主観だが、日本のクリスマスの過ごし方はとても華やかだ。宗教行事とは別の捉え方が主体であるからだろうか。子供のいる家庭ならクリスマスを家というケースが多いかと思うが、大人の世界は、例えば私の独身の友人などはパーティー三昧、恋人と極上ホテルステイ、ディナーショーと、言葉からきらきらと星が飛び散りそうなほどゴージャスである。 アメリカでは、クリスマスは一般的に1年で一番静かな日である。離れている家族が帰ってきて共に食事をし、テレビを見たりおしゃべりを楽しんだりする。大学時代、クリスマス休暇で学校が休みになると、学生寮に住んでいた友が一斉に実家へ帰っていく光景を見ながら、ああもうすぐクリスマスだなとしみじみ思ったものだ。私も帰省する一人であった。 一方、街も静まるクリスマス当日に反し、その日までの準備もまた日本にはあまり馴染みの深いものではないかもしれない。 サンクスギヴィング(11月第4木曜日)の午後からクリスマスの準備は始まる。日本にも導入された(個人的には、何かちょっと違うんじゃないかと思うのであるが)ブラック・フライデイもホリデイ・ショッピングのための日で、予め誰に何をプレゼントするか決めておき、一大セールを狙って多くの人が朝早くからデパートの前に並んで開店を待つ。大手デパートなども朝5時オープンなど、かなりの熱である。 家族・親族の多い友人のケースだと、サンクスギヴィングの日、夜にターキーを食べると夫婦は出かける準備をし、その夜0時に始まるブラック・フライデイのセールに夫と妻が手分けして並ぶ。連絡を取り合いながら次々とメモに書かれた品物を買い求め早朝6時、やりきった二人のショッピング第1ラウンド終了。いったん家に帰り仮眠をとり、その日の午後再び買いものに繰り出す。 12月初旬の彼女の家には、かわいらしくラッピングされた方々へのホリデイギフトが50以上も並び、私などはそれを見て毎年感心するというよりむしろ「引っ越しか」と圧倒され魂を抜かれてしまう。 ところで、一般的なアメリカのクリスマス準備は次のようなものだ。 1.カードやギフトのリストを作る。 2.帰省する家族のエアチケットを取る。 3.ディナー(パーティー)メニューを決める。 4.ターキーやハムをオーダーする。 5.ギフトショッピングをする。 6.クリスマスツリーと家を飾る。 7.クリスマスカードを書く。 8.ギフトラッピングをする。 9.クリスマスカードやギフトを送る。 10.パーティーや家族の帰省前の大掃除 など。 我が家は今年は出足が遅れ、今夜ようやくクリスマスツリーを飾っている。アメリカはこの時季大忙しだから、カードやギフトは週明けには送れるようにしておかなければならない。 今日・明日は、大量のリボンとの戦いである。ホリデイソングには「クリスマスに欲しいのはあなただけ」なんて歌詞をよく見かけるが、これが現実。 週明け、己の身体がリボンの切れはしまみれになっているのを想像しただけでくしゃみが出そう。もちろんそれでも、クリスマスは大好きなのだけど。